
Metalの最新情報
Metalのツール、リソース、関連テクノロジーに関する最新情報をご紹介します。
Metal 4の概要
Metalの最新バージョンは、最新のアプリのニーズに合わせて拡張できるように設計されています。APIが合理化され、低オーバーヘッドのコマンドエンコーディングとスケーラブルなリソース管理により、Appleシリコン上で最適なパフォーマンスを簡単に実現できるようになりました。実行時のコンパイルを削減するための新しいさまざまな方法により、コンパイルがこれまで以上に明示的かつ高速になりました。
Metal 4には、APIとシェーディング言語の両方でテンソルをネイティブにサポートするなど、機械学習の高度なサポートが導入されています。機械学習を、大規模なネットワークを実行するためにコマンドラインを使用してMetalアプリに直接組み込んだり、シェーダ内でインラインの推論処理に直接組み込んでほかのシェーダコードと一緒に実行したりできます。
Metal 4は、現在すでに使用しているMTLDeviceも拡張します。アプリやゲームに最も役立つ機能を、ニーズに合った順序で、段階的に導入できます。
Metal 4ゲーム
Appleデバイスを自由に切り替えてプレイできる、驚くような最新のゲームを配信しましょう。Metal 4は、膨大なリソースを効率的に管理するのに役立ちます。新しい配置スパースリソースを使用すると、使用可能なシステムメモリでさらに多くの処理を実行できます。使い慣れたエンコーディングと同期のAPIを利用して、既存のゲームをほかのプラットフォームからMetalにスピーディに直接ポーティングできます。
Metalコンパイラの最新の機能向上により、シェーダのコンパイルを制御できるようになりました。専用のコンパイルコンテキストを使用して、コンパイルのサービス品質を管理できます。パイプラインのデータを迅速に収集することで、収集用のデータセットを使用した事前コンパイルの導入を高速化します。また、シェーダのコンパイルの所要時間を短縮し、共通のMetal IRによってレンダリングパイプライン全体でシェーダのコンパイル結果を再利用することもできます。
MetalFXとレイトレーシングの知識を深める
統合されたノイズ除去のサポートなど、強化されたアップスケーリングを利用して、高品質で高解像度のレンダリングを実現します。また、新しいフレーム補間サポートを使用して、さらに高いフレームレートを実現できます。
レイトレーシングで交差関数バッファがサポートされるようになりました。交差関数のインデックスをより柔軟に作成でき、Metalへのポーティングがよりシンプルになります。また、フラグによってアクセラレーション構造の構築をより詳細に制御し、交差の高速化やアクセラレーション構造のサイズ縮小を優先的に推進できます。
Metal 4の機械学習
Metalアプリに機械学習を組み込みましょう。テンソルが、データの操作で使用できるネイティブリソースタイプになりました。機械学習コマンドを同じMetalコマンドバッファにエンコードし、Metalアプリのほかの部分と同じバリアで動作するように同期することで、大規模なネットワークで実行できます。すべてのAppleプラットフォーム向けに最適化されたMetalパフォーマンスプリミティブを使用して、推論をシェーダに直接埋め込むことができます。
Game Porting Toolkit 3
拡張命令セット、スパースリソース、およびMetalFX Upscaling、ノイズ除去、フレーム補間のサポートにより、さらに多くのゲームを評価できます。Microsoft Visual Studioからリモートでポーティングのビルドとデバッグを実行できます。Metalシェーダコンバータを使用してAppleのGPU機能(フレームバッファフェッチ、関数定数、交差関数バッファなど)にアクセスし、さらにMetal-cppを使用してC++からすべてのMetal 4 APIにアクセスすることで、HLSLシェーダを強化できます。